Tizen OSはLinuxベースのオープンソースOSです。インテルやサムスンなどが中心となって開発が進められているモバイルOSです。UIは極めてAndroidに似ていますが、Androidと違うのはアプリケーションドロワーとホームが分かれていなくて、iOSのように同じである点です。つまりダウンロードしたアプリはすべてホームに置かれます。現時点でのSDKのバージョンは2.0です。アプリはAndroidやiOSと同じようにアイコンで表示されますので、アプリを作るのであれば必ずアイコンが必要になります。
開発者用のサイトには少しだけUIデザインに関することが書かれていますが、それほど内容はまだないようです。アプリアイコンのサイズはHDの端末で117 x 117ピクセルと記載されています。が、実際の画面を実測すると116 x 116ではないかと思います。そもそも奇数値だとうまく配置できないですよね。
上のように画面サイズ横(720px)に対して円形のアイコンが1行に4個並びます。アイコンは円形が基本ですが、たぶんどんな形でも表示されてしまいますし、実際は端末メーカーがカスタマイズしてしまうので、円でなければいけないということもないと思うのですが、現時点でのガイドラインに従うのであれば「円」で描いておいた方がいいと思います。実際のアイコンのサイズはエリアより小さく、108×108ピクセルの円形で描くと、システムの標準アイコンと同じサイズになります。ファイル形式は透明度つきのPNG(24)です。
ガイドラインに記載されている内容によれば、デザインのテイストはAndroidとほぼ同じです。正面からオブジェクトを描いて、少しだけ立体感の持たせることが推奨されています。照明の方向は90度上方向からです。どのような背景でもアイコンが見えづらくないように配慮する必要がありますので、完全にフラットでなく、やはり少しだけべベルやドロップシャドウをつけた方が見やすいのではないかと思います。下の左は、完全にフラットでべベルもシャドウもない状態です。右は少しだけグラデーションにして、べベルとシャドウを付加したものです。
このベースとなる円形内にグラフィックを描けばアイコンになります。どの程度描き込んだらいいのかガイドラインには記載がありませんが、今後のトレンドを考えるとあまり細かな描き込みは避けて、基本的にはシンプルな図形だけで構成した方がいいように思います。下は左から、タイマーアプリ、ノートアプリ、そして何かのサービスのアプリのサンプルです。使う色も3色程度に抑えることでよりシンプルさを印象づけることができます。
Tizenベースの端末は日本でもNTTドコモから発売される予定ですが開発が遅れているようです。実際にはどんなアイコンデザインが標準となるか現段階ではまだよくわかっていません。もし何かの機会で、今すぐアプリのアイコンを作らなければいけない場合は参考にしてみてください。
7/5追記
どうやらTizen OSプロジェクト自体が頓挫した模様です。結局、何の役にも立たないエントリーになってしまいました。